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評価:
三木 笙子
東京創元社
¥ 1,575
(2008-08)
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内容(「BOOK」データベースより)「しずくは観覧車に乗りたい」富豪の夫人に売られてゆくことが決まり、最後の願いを口にした見世物小屋の人魚は、観覧車の客車から泡となって消えた。水神の怒りに触れて浅草は水中に沈んだのか。いや、地上という水底から人魚がその身を縛るもののない空へと還っていったのか―(表題作)。心優しき雑誌記者と超絶美形の天才絵師、ふたりの青年が贈る帝都探偵物語。明治の世に生きるふたりの青年の交流をあたたかに描いた、新鋭の人情味あふれるデビュー作品集。
萌えろと言わんばかりの設定。
腰の低いホームズと高飛車なワトソン、という新しいキャラ配置の探偵小説。
尊大な天才絵師礼と、それに傅くヘタレな高広の関係が好きすぎる。でもキャラの描写が少ない所為か、設定だけが一人歩きして上滑りしてる感じがした。あんまり感情移入できなかったのはそのへんかなぁ。
四編の短編が収録されてますが、個人的には表題作が一番好き。しゃぼん玉が降る夜の観覧車の風景にちょっと酔った。