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評価:
岩井 恭平
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 580
(2009-07-25)
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内容(「BOOK」データベースより)
小磯健二は、憧れの先輩・篠原夏希に、「4日間だけフィアンセの振りをして!」とアルバイトを頼まれ、長野県の田舎に同行することに。夏希の曾祖母を中心にご親戚に囲まれながらも、大役を果たそうと頑張る健二のもとに、謎の数列が届く。数学が得意な彼は、夢中で答えを導きだすが、翌朝世界は一変していた。世界の危機を救うため、健二と夏希、そして親戚一同が立ち上がる。熱くてやさしい夏の物語。映画「時をかける少女」の細田守監督・最新映画を完全ノベライズ。
映画の補足版みたいな感じで、映画にはなかった台詞があったり、登場人物の独白から心情を知ることができたりして、映画ファンは楽しめると思う。逆に、世界観とか情景描写はあっさりした印象なので、映画を見ないで小説だけ読むのはあんまりおすすめしないかも。
ほぼ映画に沿った内容になってたけど、一カ所だけ割と大きく違ったのが、健二が最初に解いた数列(OZのセキュリティの暗号)に関して。映画では一カ所だけ間違えてたことが後になってわかったけど、このノベライズでは正解してたらしいことになってた。どっちにしろ話の展開には影響しないので些細なことと言えばそうなんだけど、一カ所間違えてる映画版のほうが健二くんぽいと思う。
他に、健二と夏希が知り合ったいきさつとか、健二が数学オリンピックに挑戦した理由、夏希が健二をバイトに誘った理由なんかもわかっておもしろかった。